拡大が続く情報化投資の今後を、情報通信機器リースの最前線から予測

社会のDX化が進み、ICT(情報通信技術)を活用したサービスや、次世代の情報通信インフラである5G(第5世代移動通信システム)の普及に伴い、情報化投資の拡大が続く。このトレンドは2021年も続くのか? 情報通信機器のリースなどで長くICT産業に貢献し続ける三井住友ファイナンス&リース(SMFL)の専務執行役員 加藤 光一が、業界の最新動向と今後を概観する。

リースも堅調。さらなる投資拡大へ

専務執行役員 加藤 光一

2020年8月に総務省が公表した「令和2年版 情報通信白書」によると、日本の情報化投資額は約12兆7000億円で、民間企業設備投資額の14.8%を占める。

「今後もICTを活用したサービスの普及に伴い、さらなる投資拡大が予想されます」との見解を示すのは、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)の専務執行役員 加藤 光一だ。

「情報通信機器やソフトウエアなどの資産を対象とするリースは、リース業界の発展を引っ張ってきたといっても過言ではありません。公益社団法人リース事業協会による『リース統計』では、2019年度における情報通信機器のリース取扱高は2兆529億円、リース取扱高全体の約4割を占める主要セグメントです」

通信システムの変遷を支えてきたリース会社

事務処理に特化したオフィスコンピューターである「オフコン」や、汎用コンピューターである「メインフレーム」。これらの情報通信機器から、サービスや機能を提供する機器と使う機器が連動する「クライアント・サーバー・システム」への移行。そして「モバイル&クラウド」へと、時代と共にトレンドが変遷する中、リース業界もそれらに対応したソリューションを提供してきた。

「ICTを活用した顧客リレーションや契約・審査など新しい取引形態の導入、パソコンに代表されるデバイスをリースではなくレンタルで提供するようになったのもその一例です。また、携帯電話に代表される、現代社会に不可欠となった移動通信システムのインフラ整備において、リース会社は基地局を中心とする設備投資をファイナンス面で支援してきました」

近年、ICT業界を引っ張る役割を果たしているのが、あらゆるモノがネットにつながるIoT、人工知能(AI)、クラウドなどの新技術・新形態だ。

「リース業界も新しい製品・サービスへの対応を進めています。今後もクラウド契約を対象とするファイナンスや従量課金型サービスなど、顧客ニーズの変化に対応した新たなソリューションを提供することが求められるでしょう」と、加藤は語る。

求められる、ウィズコロナ時代に適応したデジタルインフラ

「ウィズコロナという点では、生活様式や働き方の変化に対応したネットワーク・セキュリティーの強化、仮想化ソリューションや電子契約の導入など、新たな環境に対応するインフラとサービスを、利用ニーズに即したファイナンスサービスで支援していきます」

では、2020年3月に商用サービスを開始した、次世代の情報通信インフラである5G(第5世代移動通信システム)は、情報化投資にどう影響するだろうか。

「生産現場はもちろん、スマートシティや遠隔医療・教育、自動運転など、多岐にわたる産業で実装されることで、今まで以上にデジタル技術の社会的活用が期待されます。

国際競争力の強化、そして政府が提唱する情報社会「ソサエティー5.0」は国家規模の一大プロジェクトで、5G環境を整備するためには基地局をはじめとする通信インフラへの大規模な設備投資が必要になるでしょう」

リース業界は、これらのインフラを支えるデータセンターの役割や需要の高まりにも着目していると言う。「サービス提供会社と連携した同市場に対する投資やファイナンスは、生活の質の向上につながるでしょう」。

豊富なネットワークと対応力で先導するSMFL

SMFLは、グローバルに事業展開する情報機器メーカーやサプライヤーに対して、豊富な販売金融の経験を有している。SMFL内に専門の営業部を持ち、情報機器分野に精通した営業スタッフが知見を蓄積し続けている。また、従来の販売形態のみならず、クラウドサービスや従量課金サービスなど、刻々と変化するファイナンスニーズにも対応力を持つ。今に至る情報社会を、情報通信機器のリース事業で黎明期から支援し続けている同社ならではの強みだ。

また、株主関連グループであるSMBCグループや住友商事の関連企業に加え、SMFLの関連企業にもネットワークを有していることで、多種多様な情報機器ソリューションの提供を実現。グループ会社のSMFLレンタルでは、パソコンなどの情報通信機器やIT機器などのレンタル・中古販売サービスも行っており、保守サービスの提供や故障した際の代替機供給、短期の期間設定や従量課金制の対応などのサービスでユーザーのニーズに対応している。

世界的に加速するデジタルトランスフォーメーション(DX)の最前線に立つ同社は、これからもビジネス環境の激しい変化を、その対応力でリードしていく。

(内容、肩書は2020年12月時点)

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