サステナビリティ戦略

当社の取り組みとしては、中長期環境目標の達成に向けてグループ全体でのGHG排出量(Scope1、2)の集計および精緻化を進めているほか、Scope3の開示についても算定カテゴリの拡大および連結ベースでの開示を進めています。2024年度には当社初となるTCFDレポートを発行し、気候変動の影響を特に大きく受けると想定される環境・不動産・航空機分野の戦略を開示しました。気候変動に関わるビジネス上のリスク・機会を認識し、部門戦略へ反映することが持続可能なビジネス展開につながることから、今後に向けて深化・拡大を進めます。

ビジネスを通じた顧客・社会への貢献も着実に拡大しています。2025年度には「環境エネルギー部門」とプロダクト部門の部門内組織であった「サーキュラーエコノミー本部」を統合し、新たに「地球環境部門」を創設しました。環境エネルギービジネスとサーキュラーエコノミービジネスを1つの部門とすることで推進力を強化し、当社グループとしてより一層の価値提供を実現します。サステナブル関連ビジネスは2024年度時点で7,759億円の積み上げとなりました。目標最終年度である2025年度の累計契約額1兆円に向けて、着実な積み上げを継続していきます。

当社の持続的成長に向けては新しい柱となる事業の立ち上げが肝要ですが、特に環境価値への視点を持って今後のポートフォリオをつくっていくことが重要であると考えます。次期中計とそのさらに先を見据え、より環境価値に重点を置いたアセットポートフォリオを築き上げることで社会に貢献していきます。

サステナビリティ領域における課題はますます深刻さを増し、社会から企業への期待も高まる一方です。当社グループも社会価値の創造と経済価値の拡大をオーバーラップさせ、多様なステークホルダーの皆さまとともに社会課題の解決に挑戦していきます。

サステナビリティガバナンス

当社は、「SMFL Way」におけるOur Vision(私たちの目指す姿)の一つとして「SDGs経営で未来に選ばれる企業」を掲げ、SDGs経営に対する取り組みを積極的に推進するため、SDGs推進委員会を設置しています。サステナビリティに関する意思決定等については、同委員会を経て、経営会議で決議・報告し、取締役会で原則年1回以上の監督を受けています。

同委員会は、社長を委員長、関連するコーポレートスタッフ各部長および各部門の統括部長等を委員、サステナビリティ推進部を事務局として、組織横断的に、SDGs経営の取り組み方針の策定、必要な諸施策の協議および推進のほか、SDGs経営状況のモニタリングを行っています。2024年度は、中長期環境目標、サーキュラーエコノミー、人権デューデリジェンス、非財務情報開示、事業を離れた社会課題解決、サステナビリティに関する教育等について議論しました。

SMFLのSDGs推進体制図。経営会議の下にSDGs推進委員会が位置し、委員長は社長、副委員長は企画部担当役員、事務局はサステナビリティ推進部が担当。SDGsオフィサーおよび全役職員がその下に位置し、全部門から委員が参加。