SMFLレンタル株式会社
コーポレートセールス事業部 営業第三部 部長
角田貴洋(つのだ・たかひろ)
SMFLレンタル株式会社
コーポレートセールス事業部 営業第三部 部長
SMFLレンタル株式会社
コーポレートセールス事業部 営業推進部 主任
企業のサステナビリティ(持続可能性)対応は、いまや理念の域を超え、事業活動そのものに組み込む段階へと進んでいます。大量生産・大量消費・大量廃棄から脱却し、環境負荷の低減と生産性向上を両立させることは、企業価値を左右する重要な経営テーマです。
そうした潮流の中で、「所有から利用へ」という考え方が注目されています。
SMFLレンタル株式会社(以下、SMFLレンタル)は、IT機器を中心としたレンタルサービスを通じて、製品ライフサイクル全体を見据えた循環型モデルを構築してきました。レンタルを単なる調達手段ではなく、企業活動と社会の持続可能性を同時に高める仕組みとして捉えています。
今回は、SMFLレンタル コーポレートセールス事業部のお二人に、循環型社会の実現に貢献するレンタルの本質的価値についてお話を伺いました。
──近年、多くの企業が循環型社会を意識していますが、モノに関して循環の観点からは具体的にどのような課題があるのでしょうか。
角田 貴洋さん(以下、角田):モノを所有する場合、利用後の「出口(廃棄・リサイクル)」の管理が大きな課題になります。
自社で所有していると、修理や再利用が可能でもコストや手間を理由に廃棄されてしまうケースは少なくありません。
また、いざ廃棄しようとしても、適切な処分業者の選定や、パソコンの場合はデータ消去などの専門的対応が必要です。結果として、「捨て方が分からなくて倉庫に保管されたまま」という現場もあります。
原田 奈波さん(以下、原田):中古販売を検討されるお客さまもいらっしゃいますが、製品の状態によっては買い取ってもらえず、結局ごみとして廃棄せざるを得ないこともあります。 また、仮にリサイクル業者に引き渡したとしても、その先で本当に適正に資源化されているかを確認するのは非常に困難です。
──そうした課題があるなかで、レンタル事業という仕組みはどのように循環型社会に貢献しているのでしょうか。
角田:レンタルという事業には、元々循環の思想が内包されています。お客さまが必要な時に必要な分だけ必要な期間使い、次の利用者へ繋がっていく仕組みです。
SMFLレンタルでは、製品の調達から導入、管理、保守、回収、最終的な資源化までを一貫して管理する「ライフサイクルマネジメント(LCM)」を軸にサービスを提供しています。
長期的な保守込みでレンタルサービスを提供し、修理しながら長く使い続けられるようにしています。
また、利用を終えた機器は、回収して廃棄するのではなく、再び使える状態にしてから次のお客さまへレンタルします。
原田:修理不可能なほど壊れていたとしても、部品単位にまで分解し、マテリアル(素材)としてリサイクルします。
このように、長く使い、修理し、再生し、最後は資源に戻す。製品の「入り口から出口まで」が全て仕組み化されているため、お客さまはレンタルを利用するだけで、意識せずとも循環型社会の実現に貢献できるのです。
──ライフサイクルマネジメントを最大化していくことがレンタル事業の根幹であることを伺いました。それを現場で機能させるために、大切にされている考え方はありますか?
原田:私たちは「Rental as a Service」というコンセプトを大切にしています。単にモノを貸し出すだけでなく、それに付随する実務や運用管理を包括的なサービスとして提供する考え方です。
これは単なるビジネスモデルではありません。信頼と価値を積み重ねていくための、「お客さまとの約束」だと捉えています。 私たちが目指しているのは、「お客さまが困ったときに、一番に営業担当の顔が浮かぶ会社」です。パートナー企業の皆さまと共に成長し、お客さまと共に未来を創っていく。そうした深い信頼関係を築くことで、お客さまの満足度が向上し、ひいては社会全体のサステナビリティにも繋がっていくのだと信じています。
──「SMFLレンタルだからこそ提供できる価値」はどのように探っていくのでしょうか?
原田:はじめは現状のお困りごとを細かく伺い、私たちがサポートできる部分を具体的に提示しています。
例えば、パソコンの導入で適切なサポートが受けられない場合、レンタルであっても、お客さまにとって負担がかかる業務になります。 事前設定を行うキッティングでは、OSやソフトのインストール、セキュリティ設定、管理ラベルの貼付など、さまざまな作業が発生します。また、運用開始後は、故障時の対応や予備機の手配、使用後は入れ替えや返却の手続きが必要です。
現場に寄り添い一つひとつ課題解決のサポートをさせていただくことで、お客さまとの間に信頼関係を積み重ねていきたいと考えています。その結果、はじめは数台だけのレンタルから始まったお客さまが、最終的には全社分の機器を当社に任せてくださった事例もありました。
──ライフサイクルマネジメントを適切に運用していくために、SMFLレンタルが提供している「rentalforce(レンタルフォース)」というプラットフォームについて教えてください。
角田:ライフサイクルマネジメントを実務レベルで支えているのが、SMFLレンタル独自のWebプラットフォーム「rentalforce」です。IT機器のレンタルに関するお見積もりから発注、機器管理、故障連絡、契約満了後の手続きなど、IT機器のレンタルに関する一連の業務を全てWeb上で完結できます。
近年、働き方が多様化し、テレワークも増えている一方で、法人同士のレンタル取引は、パソコンの設定など詳細打ち合わせが必要で今でも電話や書類のやり取りといったアナログな手続きが根強く残っています。時間や場所に縛られずレンタルができるように、自社でこのプラットフォームを構築しました。
──全てがオンラインで完結することによる不安はありませんでしたか?
角田:たしかに当初は、デジタル化によってお客さまとのコミュニケーションが減り、ご要望を掴みきれなくなるのではないかという不安がありました。しかし、実際にはその逆でした。事務的な手続きが効率化されたことで、むしろお客さまのより本質的な課題に向き合う時間を増やすことができたのです。
──「rentalforce」を通じてIT管理をより簡便なものにすることは、社会的にどのような意味を持つのでしょうか。
原田:本来、IT機器のライフサイクル管理は非常に手間のかかるものですが、それが「rentalforce」によってシンプルで手軽なものになれば、企業はより前向きに、「買い切り(所有)」ではなく「レンタル(利用)」という選択肢を選べるようになります。そうしてレンタルの利用が促進されれば、より多くの機器が適切なメンテナンス体制で管理され、適切にリユース・リサイクルへと回る。つまり、管理を楽にすることが、そのまま社会全体のサステナビリティを後押しする構図になります。
──その「使いやすさ」を追求するために、開発体制にも特徴があるそうですね。
原田:はい。「使い勝手の良さ」が資源の循環を加速させるエンジンになるからこそ、アジャイル型※で常に改善を続けています。営業が現場で聞いたお客さまの声を、社内の開発チームがすぐに検討・反映するスピード感を大切にしたいです。
※ アジャイル型とはシステム開発手法の一つ。大きな単位で一括開発するのではなく、小さな単位で実装と改善を素早く繰り返すことで、現場のニーズや変化に対して柔軟かつ迅速に対応できる。
──社会全体でサステナビリティへの意識が高まるなか、SMFLレンタルとしての今後の展望をお聞かせください。
角田:昨今「所有から利用へ」という流れは確実に強まっており、まさに「Rental as a Service」の需要がかつてないほど高まっています。
一方で、お客さまのニーズは高度化・多様化しています。例えば、大手企業のお客さまを中心に、有価証券報告書への記載義務に対応するための環境データ提供を求められるケースが増えています。こうしたニーズに対し、私たちは協力会社と協働し、Scope 3や削減貢献量といった環境価値の可視化レポート提示の取り組みを検討し始めています。Scope 3はお客さまの拠点から引き取って廃棄・消去するまでの排出量を示す指標です。ライフサイクルの入り口から出口まで管理するレンタルだからこそ提供できる価値といえます。
──「従来のレンタルの枠組みを超える」ために、具体的に何が必要だと考えていますか?
角田:提供できるソリューションをさらに広げていく必要があると考えています。お客さまの課題はIT機器の管理だけに留まりません。多種多様なニーズに応えるためには、私たちはパソコンだけでなく、サーバーやネットワーク機器、さらには2027年の蛍光灯製造禁止を見据えたLEDレンタルなど、提供できる解決策の幅を常に広げ続けています。
原田:また、提供する形態そのものにもイノベーションが必要です。例えば、メーカーとタイアップしてレンタル契約終了後のパソコンをリファービッシュPCとして再生し、それをレンタルする取り組みを始めています。単に新品を貸し出すだけでなく、一度使われたものをメーカー品質で蘇らせ、再び現場で活用していただく。こうした新しい選択肢を実装していき、お客さまの期待を超える価値を創造していきたいですね。
──そうした取り組みの先に、ステークホルダーの皆さまとどのような未来を実現したいですか?
角田:誰もが当たり前に、かつ快適に「循環」へ参加できる社会を実現したいです。ステークホルダーの皆さまと手を取り合い、これからの社会にふさわしい「循環」を共にデザインし、持続可能な未来を切り拓いていく。そんな存在であり続けたいと願っています。
原田:レンタルはどうしても利便性やコストが優先されやすく、「レンタル=循環型社会への貢献」という本質的な価値はまだ十分に浸透していませんが、レンタルが極めてサステナブルな選択であることを根気強く伝え広めていきたいです。その積み重ねが、より良い社会の形成に繋がっていくと信じています。
(内容、肩書は2026年3月時点)
文:やなぎさわ まどか/撮影:樋口勇一郎/編集協力:株式会社メンバーズ
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