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PERSON

02
Open the Black Box.

曾 成
ICT開発部 デジタルラボ
スペシャリスト
(AI開発チーム リーダー)

まだ見ぬ、世界へ。

前職は大手ECサイトを運営する企業で、フルスタックエンジニアをしていた私。働く環境には十分満足していました。 けれど、どうしても叶えられない想いがあって。それはかねてからAI技術を使って仕事をしたかったのですが、残念ながらその機会に恵まれなかったことです。 AIの実績がないため、こつこつと独学をしながら、来たるべきチャンスに備えていました。 そんな時、たまたま仕事で繋がりのあった京谷さん(※PERSON04登場)から、タイミングよくお声がけいただいたんです。 「果たしてSMFLで、AIを使ってどんなことができるのだろう?」このまま安定をとるか、未知の世界へ飛び込むのか。 悩んだ末、彼が率いるAI開発チームへ参加させていただくことに決めました。

実際、ここで働いてみて、その判断は間違っていなかったと感じています。 私は入社してからすぐに、OCRなどの新しい技術を使ったプロジェクトに挑戦させてもらっています。 SMFLはファイナンス・リース会社であるため、お客様との契約関連の資料など、膨大な量の書類が必要になる。 今開発しているのは、簡単にいえば紙の資料をAIで読み込み、自動的に必要なデータへと置き換えてくれる仕組み。 これまでは書類の一枚一枚を人の目で確認し、手作業で入力を行っていました。 この作業を自動化することができれば、年間に数十万時間もの業務負担を減らすことができるのです。 経験のなかった私に、そのシステムを0ベースから考えるチャンスを与えてくれた。なんとしても結果で応えたい。エンジニア魂に、火がつきました。

アルゴリズムとの闘い。

SMFLが取り扱う書類は、業務の性質上、高度なセキュリティが求められる機密情報になります。 そのため、情報をお客様側のシステムのみで留めなければいけないといった要件もある。 言葉にすると簡単そうにも聞こえますが、“クラウドを介さずに、PC1台でも完結できる”というのは、おそらく世界的にみてもまだ例のないシステム開発。 このパフォーマンスを実現させるのには、本当に苦労しました。 手探りで答えを見つけるには、アルゴリズムをどうやってデザインすればよいか、ひたすら考えるほかありません。 そこで同じチームにいるデータや数学のスペシャリストの力も借りながら、少しずつ読み込み精度を上げていきました。 始めの2、3ヵ月ほどかけて、ようやく約80%に。ただ、ここから精度を上げるのが難しい。 またアルゴリズムを練り直して……その繰り返し。何度、諦めようかとしたことか。

そこからはフルスタックエンジニアとしての経験を活かし、多角的な視野からテスト検証。0.1%でも精度を上げるために、いろいろと試行錯誤しました。 たとえば、実務に使われる書類だけでは、AIをトレーニングするのにも限界がある。 独学で得た知識も試しながら、機械学習用のオリジナル資料を作成して読み込ませるなど、できることはすべてやり尽くしました。 あとは自分との闘い。やりたかったAIという世界に今、どっぷり浸かれているんだ。内側から湧きあがるエネルギーを糧に、頭と手を動かし続けました。 ―――そして、プロジェクト開始から半年後。ついに精度は、99.6%にまで到達しました。 あとの0.4%は、機械には読み込むことのできない人間側のミスが大半。事実上、ほとんどパーフェクトに近いところまで来たことになります。 この高い壁を越えるために何度もトライ&エラーを重ねるなかで、入社一年弱とは思えないほどに成長することができました。

AIを鍵に、可能性を拓いていく。

AIは、私たち人間社会の可能性を、大きく広げてくれるものだと思っています。 今回のシステムは、書類の確認作業をAIが行うことで、ビジネスの業務効率を最大化させるのが目的です。 それとは別にもう一つ、個人的に込めた想いがあります。それは、“AIを使ったことがない人でも、誰もがAIを使いこなせるプラットフォームをつくる”こと。 「ITエンジニアとして働いてはいるが、本当はAIに挑戦したい。けれども実績がないから、どうすることもできない…」。 かつての私と同じような悩みを抱えている方は、たくさんいるんじゃないでしょうか。 今回開発したこのプラットフォームが、そういったエンジニアたちのBlack Boxをこじ開けるきっかけにもなるのなら、嬉しいかぎりです。

今後めざすのは、このモジュールを汎用化させ、あらゆる紙媒体から情報を読み込めるシステムにすること。 いずれはパッケージ化して世界へ向けて販売し、「SMFLには、こんなにすごいAIチームがいるんだ」と発信していきたいですね。 当社は外からですと、なかなかエンジニアとして働く面白さが見えにくいのは事実だから。 その壁を越えていくには、やっぱりエンジニアは結果で、腕で魅せていくしかありません。 次はどんな技術を使って、Black Boxを開けようか。期待半分、不安半分。いや、どうしても見えないものに挑戦してみたくなってしまう、性分なんでしょうね。 だって、中身のわかっているプレゼントだったら、つまらないじゃないですか。まだ誰も見たことのない、驚きのあるものを届けたいと思っています。

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