三井住友ファイナンス&リース株式会社

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リースの基礎知識リースの会計と税務

国際化の進展により、企業会計制度は大きく変化しています。当社は新会計基準・新税制についても、お客様が必要とされる有益な情報を専門家の立場から提供いたします。お客様の企業経理アドバイザーとして、ぜひご活用ください。

本資料は次の基準・指針等に基づき作成しています。

  • 企業会計基準委員会が2007年3月30日に公表した「リース取引に関する会計基準」及び 「リース取引に関する会計基準の適用指針」 (以下、リース会計基準という。)
  • 日本税理士連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所、企業会計基準委員会(関係4団体)が2008年5月2日に公表した「中小企業の会計に関する指針(平成20年版)」   (以下、中小企業の会計指針という。)
  • 平成19年度税制改正において定められたリース取引に係る税務上の規定 (以下、リース税制という。)

リース取引の会計・税務処理のポイント

  • ファイナンス・リースは、原則、売買処理となります。 ⇒ オンバランス
    ただし、少額なリース取引等については、賃貸借処理(注記不要)が可能です。
  • リース資産総額に重要性が乏しい場合には、簡便的な売買処理が可能です。
  • 中小企業のお客様は、賃貸借処理が可能です。
  • 既存契約(※)は賃貸借処理(注記必要)が継続できます。  
     ※既存契約とは、リース会計基準の適用初年度開始前のリース契約をいいます。
      例えば、3月末決算のお客様の場合、2008年3月31日以前に開始もしくは契約されたリース契約をいいます。
  • ファイナンス・リースに係る消費税はリース取引開始時にリース料総額分の消費税額を税額控除します。
    但し、支払リース料を費用処理(賃貸借処理)されるお客様は、そのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入とする処理(分割控除)ができます。
  • オペレーティング・リースは、賃貸借処理が可能です。

リース取引に係る会計処理の概観図

リース会計基準の概要

リース取引の会計処理フロー

リース会計基準では、ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引の区分に応じて、会計処理方法及び開示方法が次の通り定められています。

適用対象

リース会計基準は金融商品取引法に基づく財務諸表について適用されること、及び、会社法上、会計監査人を設置する会社における監査人は会計基準に基づき監査することが想定されることから以下の会社がリース会計基準の適用対象になります。
従って、これに該当しない中小企業のお客様は、金額や条件にかかわらず賃貸借処理が可能です。

  • 金融商品取引法の適用を受ける会社(※)並びにその子会社及び関連会社
    ※上場会社、社債・CPなどの有価証券発行会社、株主数が500以上の会社
  • 会計監査人を設置する会社(※)及びその子会社

会社法上の大会社(資本金が5億円以上、もしくは負債総額が200億円以上の株式会社)、及び任意に会計監査人を設置する会社

適用時期

2008年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から適用されています。

適用開始前の所有権移転外ファイナンス・リース取引について

会計基準適用初年度開始前のリース取引については、従来と同様の注記を条件に、引き続き賃貸借処理を適用することが可能です。

所有権移転外ファイナンス・リースの仕訳例

(前提)

リース期間 60ヶ月
リース料 1,000,000円 / 月 × 60回

利息を区分しない簡便的手法により処理するものとする。

(仕訳例)

リース開始時 リース資産 60,000千円 リース債務 60,000千円
各月 リース債務 1,000千円 現金預金 1,000千円
減価償却費 1,000千円 減価償却累計額 1,000千円

リース取引の税務上の取扱い

所有権移転外ファイナンス・リース取引

  • いわゆる会計上の所有権移転外ファイナンス・リース取引は、税務上、売買取引とみなすこととなります。(法人税法第64条の2)
  • 所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産の賃借人(お客様)における税務上の償却方法は、リース期間定額法(リース期間を償却期間とする定額法)のみとなります。  (施行令第48条の2第1項第6号)
  • 中小企業(後述)が行うリース取引や、「少額な資産」、「短期」のリース取引について、所有権移転外ファイナンス・リース取引を賃借料として経理した場合においても、税務上この賃借料は減価償却費として取り扱われ、損金算入が可能とされています。(施行令第131条の2第3項)
  • 消費税についても、ファイナンス・リース取引は、リース物件の引渡時に売買取引があったものと扱われるため、リース取引開始時にリース料総額分の消費税を税額控除します。
    但し、支払リース料を費用処理(賃貸借処理)した場合、支払リース料に係る消費税は、これまでどおりそのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入とする処理(分割控除)ができます。

所有権移転ファイナンス・リース取引

会計上の所有権移転ファイナンス・リース取引については、税務上の所有権移転リース取引(※)として、物件引渡し時に売買があったものとして取り扱います。これには、以下の取引が該当します。

会計上の「所有権移転ファイナンス・リース」は、税務上では「所有権移転リース」に該当します。
但し、以下☆のついたものは、税務特有のものとなります。

  • 割安(原則として定率法による未償却残額未満)購入選択権付のリース取引
  • 専用物件を対象とする取引
    (ただし、税務上は、耐用年数の80%以上をリース期間とする場合、所有権移転リースに該当しない場合があります☆)

 以下は、税務特有のものです。

  • 建物、附属設備、構築物を対象とするもの ☆
  • 物件の特定が不可能なもの(建築工事の際に、足場作りに利用する金属パイプ等) ☆
  • 最短リース期間より短い期間で取組むリース取引 ☆

金融取引として取り扱われるリース取引

経済的実質が金融と認められるリースバック取引は、リース会社から「金銭の貸付」を受けたものとして取り扱います。実質的に金融取引かどうかは、取引当事者の意図、リース資産の内容等から判定します。金融取引と認められない取引の代表例は下記の通りです。

  • 新品の場合
    お客様が一旦購入されることに正当な理由があり、かつ、立替金、仮払金などの仮勘定で経理し、お客様の購入価額により、リース会社がお客様から譲渡を受けるもの
  • 中古の場合
    当該資産の管理事務の省力化などのために行われるもの。

中小企業のリース取引に係る会計処理

所有権移転外ファイナンス・リースは賃貸借処理できます。

「中小企業の会計指針」における、リース取引に関する要点は次の通りです。

所有権移転外ファイナンス・リース取引は、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行います。
ただし、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うこともできます。この場合は、重要性のないリース取引を除き、未経過リース料を注記します。

なお、法人税法上は、会社態様に関わらず、すべての所有権移転外ファイナンス・リース取引が売買として取り扱われ、賃借人がリース料(賃借料)として経理をした場合においても、その金額は償却費として経理をしたものとされます。 なお、リース料を費用処理(賃貸借処理)する場合、支払リース料に係る消費税は、これまでどおりそのリース料について支払うべき日の属する課税期間における課税仕入とする処理(分割控除)ができます。

  • 本資料は、新リース会計基準の概要をご理解頂くことを目的として、専門用語を平易な表現に改めて作成しております。
  • リース会計基準に関する会計・税務処理は、監査法人等とご相談・ご確認のうえ、貴社のご判断にてお取り進めくださいますようお願い致します。